「黒牢城 (著:米澤穂信 ナレーター:荻沢俊彦)」をAmazonのオーディオブック「Audible」で聴いたネタバレ有りと無しの感想。

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米澤穂信 さんの『黒牢城 』(ナレーター:荻沢俊彦さん)をAudible (オーディブル)で聴いてみた感想をネタバレ有りと無しでお伝えします!

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「屍人荘の殺人」をAudibleで比べてみました。

書籍情報

ストーリー
 (4)
ナレーション
 (4.5)
Audible向け度
 (3)
目次
 (4)
総合評価
 (3.5)
Amazon評価
 (4.5)

※Amazon評価は記事投稿時点です。

著者:米澤穂信
ジャンル:歴史xミステリー
発売日:2021/06/02
配信日:2022/01/27
聴了日:2022/05/01
読手:荻沢俊彦
再生時間:16 時間 19 分

内容紹介(Amazonより引用)

本能寺の変より四年前、天正六年の冬。

織田信長に叛旗を翻して有岡城に立て籠った荒木村重は、城内で起きる難事件に翻弄される。動揺する人心を落ち着かせるため、村重は、土牢の囚人にして織田方の軍師・黒田官兵衛に謎を解くよう求めた。事件の裏には何が潜むのか。戦と推理の果てに村重は、官兵衛は何を企む。

デビュー20周年の到達点。『満願』『王とサーカス』の著者が挑む戦国×ミステリの新王道。

Amazon

黒牢城 」のネタバレ無し感想

大河ドラマのようなストーリーを聴いていたら、急に不可能犯罪なミステリーが発生し、安楽椅子探偵要素が出てきて歴史ミステリーとして面白かったです。

史実をベースにしているので、戦国時代の歴史に詳しい人であれば最後の結末はわかるみたいですが、私は「荒木村重」さんの事はよく知らなかったので、結末が読めずに途中までは楽しむ事が出来ました。

ただ…私の理解力不足か、歴史知識不足な為か最後の展開がいまいち理解出来ませんでした。

中盤の短編ミステリー部分も古い言い回しで雰囲気は良いですが、話だけ見るとそこまで面白いミステリーとは感じませんでした。

安楽椅子探偵である黒田官兵衛がこんな事件の真相もわからないんですか?と村重を小馬鹿にするシーンは「謎解きはディナーの後で」で彷彿とさせてくれました。

こちらもaudibleに有りますので、もっとライトに安楽椅子探偵を楽しむならオススメです!

黒牢城 」のネタバレ有り感想

4章のクライマックスで、黒田官兵衛の目論見が明らかになります。

村重の名を落とす策の為に黒田官兵衛が村重に助言をしてきて、満を持してその策を村重に進言しました。
しかし村重は妻:千代保の言葉で踏みとどまり、その策が罠だったと気付きます。

それでも官兵衛は村重はその策に乗るしかない。と言い、それを聞いた村重は、そんな毒みたいな策に乗るものかと考えます。

そして、4章の最後で…村重はその策に乗っている?官兵衛とのやりとりでは頑なにその策は無いと考えていたのに、結局官兵衛の思惑通りに行動していますが…

そして、援軍として有岡城へ戻ってくる事もありませんでした。
最後までの村重に仕えていた家臣達との別れの際にも必ず戻ってくると言っていたのに…

なぜ?

聴き逃したのか…理解力が足りないのか…

私はあまり歴史に明るくないので、どこまでが史実かフィクションかはわからないのですが、おそらく終章辺りで説明されている各武将のその後については史実なんだと思います。

黒牢城の村重も史実通り、有岡城を抜け出し、そのまま生き延びたようです。
信長に反し籠城し黒田官兵衛と言葉を交わし、難事件を解決し、十右衛門に「必ず戻る」と言った村重はそのまま逃げ出すような人物では有りませんでした。そんな村重がなぜ、史実のような行動を取ったのかが一番大事なところのはずですが…

そこがさっぱり理解出来ませんでした…

世の中では絶賛されている書籍なので、私の理解力が不足しているだけだとは思いますが…

一番大事なところが分かりにくいというのは…

Audible (オーディブル)で聴いた感想

全体的に現代風の語り口調はほとんどない文体となっています。
ナレーターの方の声質、演技も素晴らしくまるで大河ドラマを見ているような重厚感のあるお話を聴くことができました。

ただ…雰囲気は凄くいいのですが…分かりやすさの面で見るとデメリットにも感じました。

多分、文字だとしっかり読めなくても漢字で意味合いや名前を把握出来るのですが、普段あまり使わない言い回しがあった際に、その単語を聴いただけでは理解が難しく、聴く場合は長ったらしい名前を全部聞く必要があったりします。

例えば、「けごする」という言葉が多く出てくるのですが、前後の文脈などから察するに「警護する」や「警固する」と書かれていると思われます。(もしかしたら多少漢字は違うかもしれませんが、意味合いとしては「けご=警護」と認識すれば問題ありませんでした。)

きっと、当時の読み方や言い回しに近づけているんだとは思うんですが、(少なくとも私が)普段使わない言葉な為、意味がスッと入ってきませんでした。
これが漢字なら「けご」には、おそらく「警」や「護」の漢字が使われているでしょうから、例え読み方がわからない、間違っていたとしても、意味はスッと入ってきました。

有名武将にもミドルネーム(?)が入っていて無駄に長ったらしく感じてしまいました。

終わりに。

大河ドラマが好きな人には楽しめると思います!

個人的には結末が理解力不足のせいで、もやもやなのであまり良い評価なかったです。
私は安楽探偵椅子モノならもっと他のが好きだったって感想です。

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