「ルビンの壺が割れた」を読んだ感想。賛否両論となった話題作ですが、個人的には“否”※警告後ネタバレ感想有り

ルビンの壺が割れた 宿野かほる 読書 感想 レビュー 書評

「ルビンの壺が割れた」は2017/08に発売され「凄過ぎてキャッチコピーが付けれないから」というキャッチコピー、発売直前にはネットでの全文無料公開など、話題となった本です。

読んだ感想をお伝え致します。

書籍情報

タイトル:ルビンの壺が割れた

☆☆☆☆

著者:宿野かほる
ジャンル:恋愛・犯罪
発売日:2017/08/22
読了日:2018/04/05

内容紹介(Amazonより引用)

この小説は、あなたの想像を超える。
結末は、絶対に誰にも言わないでください。

「突然のメッセージで驚かれたことと思います。失礼をお許しください」――送信した相手は、かつて恋人だった女性。SNSでの邂逅から始まったぎこちないやりとりは、徐々に変容を見せ始め……。ジェットコースターのように先の読めない展開、その先に待ち受ける驚愕のラスト。覆面作家によるデビュー作にして、話題沸騰の超問題作!

Amazon

ルビンの壺が割れた

本の発売日は2017/08/22、その約1ヶ月前の2017/07/14〜27の2週間全文が無料公開されキャッチコピーを募集するキャンペーンが実施されていました。

キャンペーンサイトは今も残っています。のでそこに記載されている本書担当者のコメントをご紹介します。

ここに公開するのは、ある日突然送られてきた、まったく名前の知られていない著者による、刊行前の小説です。

ものすごく面白く、そして、ものすごく奇怪な小説でした。 あまりにすごいので、私はいまだ、この作品にふさわしいコピーを書けずにいます。

よろしければ、この小説をお読みいただき、すごいコピーを書いていただけませんか。

(ただし結末は絶対に明かさないでください)

「ルビンの壺が割れた」キャッチコピー募集キャンペーンサイト

その集まったキャッチコピーはルビンの壺が割れた公式サイトに掲載されています。

参考 キャッチコピー優秀作品5作発表『ルビンの壺が割れた』宿野かほる 8月22日刊行ルビンの壺が割れた

私が手にした「ルビンの壺が割れた」は「特製全面帯」版となっており、そのキャッチコピーがびっしり記載されています。

キャッチコピー達にさらっと目を通した印象は

  • 読み直し必須のストーリー
  • 怖さがある
  • ネタバレ厳禁
  • フェイスブック
  • ルビンの壺

よくわからないけど、なんかめっちゃ面白そう!!

ルビンの壺

壺にも見える、人が向かい合っているようにも見える有名な騙し絵です。

こんな写真や絵を見たことある人も多いのではないでしょうか?

ちなみに「水谷一馬」という方のフェイスブック投稿した内容を引用させて頂きましたが・・・この「水谷一馬」という人物は「ルビンの壺が割れた」に出てくる登場人物の一人です。ルビンの壺が割れた公式サイトでも連動されていますので公式アカウントだと思います。

この「ルビンの壺が割れた」という作品ではFacebookが重要なキーワードの1つとなっていて、先ほどのアカウントでは作中と連動させた投稿も有ります。もちろん作品のネタバレ的な投稿も有りませんので読む前でも読んだ後でも投稿内容を確認してみても良いかと思います。※今は更新されていないアカウントです。

ネタバレ無し感想

読み終わった後は前情報通り読み返しました。個人的には騙されたというよりは違和感の答え合わせな印象。

「ネットで賛否両論の渦を巻き起こした」

との事ですが私は・・・否寄りかなー

この本のいいところは手軽に読める事です。だいたい1時間ぐらいで読み終わりました。読むのが遅かったりしても2時間あれば、読み直しも出来ると思います。

登場人物が少ない等のこの本の特徴的な文章の構成もあるでしょうけど、そもそもの文字数が少ないです。

1ページあたりの文字数はこんな感じ、ページ数は156ページとなっているのでサクサクっと読み終われちゃいます。

キャッチコピーで何か仕掛けの有る物語というのはわかっちゃうと思いますが、話の良し悪しは置いといても仕掛けの有る話をサクッと楽しめるのはオススメポイントの1つです。

未だ読んでなくて気になっている人は思わぬネタバレする前に早く読みましょう!

ネタバレ有り感想

一馬が序盤から気持ち悪過ぎた。あきらかに犯罪者かストーカー。未帆子もなんで返信するんだろう?と不自然さを感じるぐらい。

読み進めたら結局犯罪者

うーん・・・気持ち悪い行動をするしかなかった理由が有るのかと期待したのに・・・

「ルビンの壺」というから一馬と未帆子のやり取りの間に全く別の話が隠れてるのかな?とも思ったりもしたんですけどねぇ

未帆子も一馬が怪しいと優子の事を調べたりしている訳だからフェイスブックのやり取りを警察に提出する気満々なのに過去のトルコの事を堂々と書いているのも違和感。

当時も今もトルコに対して負い目は無いようだけど・・・娘にも言えるのかな?何かの拍子に娘があのやり取りを目にするリスクとか考えたら赤裸々に語る必要性が感じられない。

警察に突き出すために一馬の変態性を引き出そうとしているのかも知れないけど、そんな事しなくても一馬の変態性を引き出せそうなのに。

あと、50代はフェイスブックのメッセンジャーであんな長文のやり取りするのが普通なのかな?

出版社も話題作で力入れているなら、横書きにしたり送信日時付けたりして、もっとフィスブックっぽさを出せばよかったのにと思います。

「最後のネタバラシで読み直したくなる物語」としてはイニシエーションラブの方が完成度が高かくて良かったです!

追記!これぞ「ルビンの壺」!と言う作品に出会いました!

この「ルビンの壺が割れた」という作品は見方によって意味合い、感じ方が大きく変わるというような「ルビンの壺」らしさが無い作品でした。

そういう作品が読みたい…と思っていたら出会いました!

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こちらは、本屋大賞2022で5位となった作品です。

もちろん作中には「ルビンの壺」という言葉は出てきませんが、一つの事柄について色んな見方が有るという「ルビンの壺」っぽい作品でした!

気持ちよく騙され(しかも何度も!)た上で読後感も爽やかで非常に良い本でした!

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