「ビジネス小説 もしも徳川家康が総理大臣になったら(著:眞邊 明人)」のAudibleで聴いたネタバレ有りと無しの感想。

ビジネス小説 もしも徳川家康が総理大臣になったら 眞邊明人  聴書 感想 レビュー 書評 audible オーディブル

都内の職場に電車で通勤しているのですが、この夏、電車内で「もしも徳川家康が総理大臣になったら」の広告をよく見ました。

個人的には政治的なビジネス書には興味なかったのですが・・・コロナ禍の日本を舞台に過去の偉人達が問題を解決していくというタイムリーなお話、広告のコメントではミステリー要素も有るという事でかなり気になっていたところ、audibleでも7/2より配信開始!

という事では、せっかくなのでAudible (オーディブル)で聴いてみました!
今回はその感想をネタバレ有りと無しでお伝えします!

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書籍情報

タイトル:ビジネス小説 もしも徳川家康が総理大臣になったら

★★★

著者:眞邊 明人
ジャンル:ビジネス小説
発売日:2021/03/16
配信日:2021/07/02
聴了日:2021/09/10
読手:真田 新三
再生時間:12 時間 47 分

内容紹介(Amazonより引用)

内閣全員、英雄――。
コロナを収束させ、信頼を取り戻せ!

2020年。 新型コロナの初期対応を誤った日本の首相官邸でクラスターが発生。 あろうことか総理が感染し、死亡する。 国民は政府を何も信頼しなくなり、日本はかつてないほどの混乱の極みに陥った。 そこで政府はかねてから画策していたAIとホログラムにより偉人たちを復活させ最強内閣をつくる計画を実行する。

AIにより総理大臣に選ばれたのは、江戸幕府の創始者である徳川家康。 経済産業大臣には織田信長、財務大臣に豊臣秀吉、厚生労働大臣に徳川綱吉、法務大臣に北条政子、外務大臣に足利義満など錚々そうそうたるメンバーの中で、 皮肉にも総理大臣の補佐役である官房長官に選ばれたのは、江戸幕府を終わらせた男・坂本龍馬だった。

Amazon

「もしも徳川家康が総理大臣になったら」のネタバレ無し感想

世界中の人が新型コロナウィルスで不安になった2020年4月から物語が始まります。
コロナで亡くなった総理大臣の代わりにAIとホログラムで復活させた過去の英傑達による最強内閣を作って日本を立ち直らせるという、なかなか強引な設定の物語となります。

設定は強引ですが、過去の英傑達による最強内閣がどんどん政策を打ち出し日本を復活していく様は、なかなか痛快で、有る意味、転生者が無双するライトノベルな感じが有ります。リモート国会での野党とのやりとりとか良かったです!

政治は正直詳しくない私ですが、50万円の給付金あたりは流石に無理だろうと思えました。それでもリモート国会とか実際に行えばいいのにーと思うところもいくつか有りました。

後半には夢のコロナ対策だけでなくミステリー要素もありエンターテイメント小説として楽しめます!

何故AI&ホログラムで復活させたのか?

終始、「何故AI&ホログラムで復活させたのか?」という疑問を感じた物語でした。

人間臭い反応とかはリアリティを出す為で全然許容出来ます。消えた英傑が元データ毎、消失した為、復活が出来ないというのも現存する資料だけでそこまで考え方をトレース出来るのかという点も凄いエンジニアと凄いコンピューターのおかげで納得可能です。

過去の英傑達はホログラムで映し出された人物で閣僚としても執務も映し出された人物が行なっているという事ですが・・・

どうやら作中では同じ人物は同時に1人ずつしか登場出来ないようですが、映し出すだけなら同時に出現も可能ですよね?それぞれのテレビ局や新聞社、雑誌編集者に現れてインタビューを受けるとか、AIの特性活かせば良かったのに。兼務する際にもそれぞれの省庁に現れて執務も出来たはずだし・・・

絶対にホログラムで映し出さなきゃダメ?車で移動とかパソコンから会話すれば?
AIがホログラムが切られたらバグで死ぬのってどうなん?
先生のパソコン壊しちゃうの!?それが秀吉のサーバーって訳じゃないですよね?そのパソコンからしかサーバーにログイン出来ないとかじゃないの!?

などと気になる点が多々あります。

そもそもの入り口のAIの人物達が閣僚に置き換わるという設定が強引なわけなのでもっと違った理由付けにすれば良かったのにーと思いました。

バグの英傑探しなどは楽しく読めたんですが・・・やっぱり決着の付け方がさっぱりよくわからないです。
才谷君も天才プログラマーとして活躍するのかと思いきやそういう訳でもないし。

AI&ホログラムというなまじ出来そうな設定にした為にAIな特性を活かさない事が凄い気になってしまいました。

どうせ強引ならなんらかの形で人間として呼び戻せば良かったのでは?と思います。例えば・・・魔法で過去からの人物召喚とか降霊術とかで英傑達を蘇らせ、その際に過去のいざこざで問題を起こさないように魔法や術で縛りを入れるとか・・・
魔法や術なんて有り得ない設定ですが、AIも似た様なものだと思います。

まぁこのお話は過去の英傑達がコロナ禍にどう対処するかという話なので復活した経緯とか設定は二の次なんでしょうけどねー

織田信長

やっぱり信長にはもうちょっと活躍してほしかったですね〜

せめて散り際をカッコ良くして欲しかった・・・

途中で「信長の野望」と出てきた時はニンマリ出来ました笑

事実は小説よりも奇なり

あと、作中では緊急事態宣言が発出され、現実よりも厳しいロックダウンとなる緊急事態宣言が功を制し日本でのコロナが沈静化していきます。新規感染者数が”東京で300人、全国で800人”を超えると再びロックダウンとなると示唆された事により国民達は再びのロックダウンを恐れて感染対策に注力した。とありました。
対策次第では、まさか東京都だけで5,000人を超える日が来るなんて流石に作者も最強内閣も想像していなかっただろうなぁ

Audible (オーディブル)で聴いた感想

今作はナレーターが男性の真田 新三さんです。

男性の登場人物が多い今作ですが、声色に加えて時代や出身地の違いから口調もかなり違うので聞き分けやすいです。
また主人公が女性ですが、大人の女性しか出てこない事もあり、気になりませんでした。

未成年の女の子が出てこなければ男性ナレーターでも大丈夫な気がします!

「ビジネス小説」とは?

AIの扱いに納得行かないものの、過去の英傑達が日本の政治に痛快に立て直していく様は面白かったし、誰がバグなのかとか、誰が敵か味方かなど楽しかったし、徳川家康の語る内容はなかなか素敵で、面白い小説でした。

ただ・・・

あまり政治系のビジネス書は読まないので比較出来ないんですけど、タイトルに銘打ってる「ビジネス小説」ってこういう感じなのでしょうか?
普通に歴史IFのエンタメ小説に感じました。これを読んでビジネスに役立てられる人っているのかな?未読ですが、以前に流行った「もしドラ」とかもこんな感じ?

ビジネス書の「もしも」系は色々あると思うので機会があればまた読んでみたいと思います!

今回聴いた「ビジネス小説 もしも徳川家康が総理大臣になったら」はビジネス書としては疑問はありますが、コロナ禍というリアルタイムな出来事に対峙したIFストーリーとして楽しめる小説でした!

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